あるくきんしれー。

オリカと偽物の境界線とは?カードの偽造問題に物申す

こんにちは。今日のテーマは『カードの偽造問題』です。

先日たまたまRTで回ってきたツイートを見て驚愕しました。それは11月5日発売となるセレクション5に新収録の閃刀姫シズク(イラスト違い)のトークンカードでした。

実際に商品として発売されるカードはリンクモンスターであり、トークンカードは存在しないため偽物だと判断できるのですが、かなりクオリティが高く、未発売カードにも関わらず高画質なイラスト(遊戯王.jpか公式Twitterのものかな?)で再現性の高いシークレット加工までされていました。

 

これはいわゆる『オリカ』と言うもので製作者さんもオリカなので自分が楽しむため、という前提で公開されていたのですが、ここまでクオリティの高いカードを個人で作れる現実を知り恐ろしくなったのが正直な感想です。

最近の偽造カードはクオリティが高い

よくメルカリを見ていると明らかに安すぎるプリズマティックシークレットレアが出品されています。人気の高い霊使いのプリズマが数千円で出品されているわけです。

気になって見てみるとちょっとシークレットの具合に違和感があったり、効果テキストの書体が違っていたりして偽物であることに気づきます。

しかし、中には気づかずに買ってしまう人もいるわけです。『遊戯王は株』なんて昔から言われますが、ここ数年はフリマアプリの普及もあって他TCGも含めそれが顕著に表れていますね。

ユーザーとは別に転売ヤーという実際プレイしていないにも関わらずカードの売買で儲けようという輩がウジャウジャいる現状。そんな知識が浅い人々が偽物を買って痛い目を見てくれる分には全然いいのですが、最近の偽造カードはクオリティが高いあまり正規のユーザーですら間違えてしまうレベルになってきたのは問題だと思います。

騙されるのはユーザーだけでなく、流通させるカードショップも同じです。

私は過去に数年カードショップで働いていたことがあるのですが、カードショップがカードを買い取りする際はカードの名前やレアリティ、収録されているパック(型番)を元に買取価格を設定するわけですが、偽造カードはそこまでコピーしてくるため精巧な偽造カードだと間違って買い取る可能性は十分あります。

今や専門カードショップだけでなく色んな店舗が片手間でトレカを取り扱っていますから専門知識の薄いスタッフやバイトが型番だけを頼りに買い取る、なんてトラブルは容易に想像できます。きっと昔に比べ、そのようなリスクが高まっていますし、それを買い取ってしまったら店舗側の大損失となってしまうため、プリシクのような高レアリティのカードは専門性の高いスタッフが鑑定して買取防止するようにはなっていると思います。

それ程までに最近の偽造カードはクオリティが高く、流通してしまうとユーザー店舗など多く人々に混乱を招いてしまう驚異だと言えます。

オリカと偽造カードの境界線ってなんだ?

そもそもオリカの定義とは何か?調べてみたところ

オリジナルカードとは、トレーディングカードゲーム(以下TCG)において、プレイヤー、ユーザー、元来の製造販売元以外のメーカー(サードパーティー)が創作/製作(通常は既出市販作品のシステムを流用)する二次創作/製作品のカード群の総称である。

オリジナルカード - Wikipedia

 

うん、知ってる。

あくまで二次創作カードだよね、ということは分かりました。

 

トレーディングカードアーケードゲーム(TCAG)の場合はカードに特殊な加工が施されており、二次創作の非公式カードでは筐体に認識されない。そのため、非公式カードによる不正は事実上不可能であり、ゲームプレイや公式大会における非公式カード問題はほとんど聞かれない。使用する場合はスリーブに入れる際に正規カードに重ねて入れる方法(見た目を変えるだけ)がほとんどである(ただし、裏表の認識のある『アクエリアンエイジオルタナティブ』ではこの方法も使えない)。

オリジナルカード - Wikipedia

 

アーケードゲームでは偽物カードはそもそも筐体に認識されないため、機械的に使えなくなっているようです。

では遊戯王はどうでしょうか?遊戯王も右下に偽造防止のホログラムがあります。

しかし最近の偽造カードではホログラムすら再現されています。実際の現物を見ていないのでそのクオリティは何ともですが、それが付いていないとメルカリでも一目で偽物とわかるのでそこすら真似ているわけですね。偽造カードはどうあがいても犯罪なので、振り切ってる感はありますし、偽造カードを偽物と分かるように作れというのは別問題です。違法ですから。

 

ではオリカはどうでしょうか?

私が今回オリカを見て驚いたのは、既存のイラスト(未発売だけど)を使って本物と酷似したシークレット加工をした上、偽造防止ホログラムもありました。

画像なので現物はホログラム含めどこまで本物に近いのかは分かりませんが、パッと見て『こんなカードがあるのかな?』と勘違いしてしまうほどのクオリティでした。滴のトークンカードは実際には存在しないので、遊戯王に精通している人なら騙されることは無いでしょうけど、それを製作者がユーザーに求めるのはギリギリのラインかなと思い餡巣。

 

私の中のオリカのイメージは解像度の低いフレーム画像にブラックマジシャンガールがサンタコスをしているイラストをはめ込んでて(例が古すぎる)表面もテカテカ、みたいなものだったので、最近の技術力(人?もの?)は凄いんだなぁと感心するとともに、この人が本気出したらメルカリに出ている偽造カード作れるんだな、と察しました。

今回のオリカをを見たTwitterの人々は『本物みたい!すごい!』と純粋な気持ちで見ているのでしょうけど、その技術力のアピールは偽造力の証明だと言うことに気付かないのかな?と不安になりました。

オリカはオリカであってほしい

今回、『オリカと偽物の境界線は何か?』という議題を挙げましたが、私は

『一目見てニセモノと判別できるか否か』が重要なのだと思っています。一例として紹介した『実在の公式イラストを使用して、本物同様のシークレット加工を施し、ホログラムまである』のは行き過ぎており、この一目で判別できるものでは無いと考えました。

オリカの製作活動を否定するつもりは無く、この二次制作活動もコンテンツの繁栄には必要な存在だと思っています。しかし、それが問題に発展するレベルのものであれば、ファンは配慮しないと公式からメスが入ってもおかしくありません。

 

製作者がオリカと明言すれば、それはオリカになりますが、ではそれが実在していないレアリティやトークンならいいのか?それでオリカなのか?は違うと思います。その理屈が通用するならレベルの星を1個増やしたレベル9の青眼の白龍が出回ってもオリカで通用するという話になります。

きっと、オリカの扱いに関しては作っている人が一番詳しくて、法律なども考慮して活動されているのだと思います。流通させたり、販売したらアウトなのは素人目に見て明らかなので、『制作側も販売はしない』と保険を張っているのはよく見ます。

しかし、そのハイクオリティなオリカが実在することによって起こる問題をどこまで考慮できているのか?は疑問です。極論を言いますと、自分がプレイ用で使用していて何かの拍子で相手プレイヤーが持って帰ってしまった場合、それは流通と同じです。

それが出品されてしまったら。

そんな時、オリカと一目で判断できる要素は何か欲しいし、そこまで配慮して活動をして欲しいものです。

 

自分も物申したい皆さんはコメントどうぞ🙄