【ファンガチ論争②】TCGプレイヤーを徹底的にカテゴライズする
こんにちは!今回はファンガチ論争の続編です。
前回の記事では、『ファン』と『ガチ』各プレイヤーを知るということでそれぞれがカードゲームを取り組む上で意識する『勝ち』に対する考え方の違いを考察しました。
aruku-kinshirei.hatenablog.com
その記事でも書きましたが、『ファン』『ガチ』は一括りにされがちですが、実際はプレイヤーの性質によって細分化できるものだと考えています。前回の記事では敢えてそこを一旦おいて話をしたため、今回はプレイヤーカテゴリーに重点をおいて解説していきたいと思います。
- ティミー、ジョニー、スパイクのことは忘れる
- TCG(遊戯王)界隈のプレイヤーカテゴライズ
- 大会界隈(ガチ)
- ストイックガチ とは
- アイデアガチ とは
- エンジョイガチ とは
- 非大会界隈(カジュアル)
- マイナーカジュアル とは
- アイデアカジュアル とは
- アニメファンデッカー とは
- コミュニティガチ とは
- 非プレイヤー界隈
- アニメファン とは
- クリエイター とは
- コレクター とは
- 客観視されたガチとカジュアル
ティミー、ジョニー、スパイクのことは忘れる
こういったプレイヤーカテゴライズの話になると、何かと『ティミー、ジョニー、スパイク』を語りたがる人や記事が多いですが、この考え方は本当に邪魔なので排除したいと思います。
『ティミー、ジョニー、スパイク』とは何か?と言うと
MTGにおいて開発部がターゲットユーザーを3タイプにわけて分類したもので、ティミーは楽しい体験を求めるプレイヤー、ジョニーはTCGで自己表現をする目的のプレイヤー、スパイクは困難な挑戦を求める競技プレイヤーを指しています。
なぜこの考え方が邪魔なのかと言うと、このカテゴライズで物を語るのは思考停止以外の何物でもなく、他者を理解する上で議論の障害となると考えているからです。他のプレイヤーのカテゴライズの記事を見ていて思うんですが『ティミー、ジョニー、スパイクがあって~』みたいな話って筆者がそれを言いたいだけでは無いか?と思っています。
MTGという有名且つ硬派なイメージのあるゲームで、さらに公式が定めた分類ですから間違いありませんが、そのイメージに頼って『ティミー、ジョニー、スパイク』で話した気になっているだけで、読んだ人が説得力を感じてもプレイヤーそのものへの理解には繋がらないのではないでしょうか?
結局のところ、筆者は『言った気なってるだけ』読者は『分かった気になっているだけ』。そんな『ティミー、ジョニー、スパイク』なんて『僕はジョニーかな』と自分に落とし込んで終わる道具でしかないのです。
そもそもこの『ティミー、ジョニー、スパイク』MTGでは有名なんでしょうけど、他のTCGでは全然認知されていないように思います。そんなものあるということは知っているが、ジョニーが何でティミーが何、なんてわかっている人は少ないでしょうし、定着していればもっと日常的に耳にするはずです。
プレイヤーを本当に理解していくなら、既存の考え方に捕らわれずに少なくとも字面である程度意味が想像できる言葉で表現しなければならないと考えています。
TCG(遊戯王)界隈のプレイヤーカテゴライズ
早速ですが、遊戯王プレイヤーにおける新たなカテゴライズを考えました。
遊戯王はそもそもプレイヤーはガチからカジュアルまで、それ以外にもアニメファンやコレクターなど、『ガチ』『ファン』という一言で全員をまとめることが出来ないほど多様なユーザーが共生している界隈です。
この分類において難しいのが、言葉のイメージと現実との乖離です。『ガチ』は言葉のイメージ通り大会に積極的に参加して勝ちを求めるプレイヤーであるため言葉と実際の乖離が起こりにくいのですが、『ファン』はユーザー層が広く、個々のイメージのままにカテゴライズしようとしても『そうじゃない』と言われやすい繊細な存在だと考えています。
ですから、今回の分類では『ガチ』の対義語として『カジュアル』を選び更にそこからプレイヤーカテゴリーを細分化していきます。
こちらが今回細分化したTCG(遊戯王)プレイヤーのカテゴライズです。
まず、大きく分けて3つの界隈に分けます。それが『大会界隈(ガチ)』『非大会界隈(カジュアル)』『非プレイヤー界隈』です。
この大会に出るか否かがプレイヤーを分ける上で大きなポイントとなります。大会をベースに活動するか否かによって根本的なカードゲームとの向き合い方が変わるためです。
大会に出るプレイヤーは競技としての対戦機会があり、それを意識したデッキ選択と構築を行います。大会に出ないプレイヤーは自分の所属しているコミュニティ内をベースに活動し、オフ会のような交流の場はあれど遊戯王そのものの環境の影響を受けません。
非プレイヤー界隈はそもそもカードゲームとしてプレイをしないため、競技環境もコミュニティ環境も無いのです。
大会界隈(ガチ)
大会界隈(ガチ)プレイヤーは大会(競技)に出る機会があるということが必須条件であり、大会に出ないプレイヤーはカジュアル界隈に分類されます。
ガチプレイヤーは大きく3つに分類し『ストイックガチ』『アイデアガチ』『エンジョイガチ』としました。これらはタイプを分けてはいるものの、その差は複雑なものではありません。
ストイックガチ とは
ストイックガチは大会プレイヤーの中でも『勝ち』を最優先事項としてデッキ選択や構築を行います。
自分のこだわりよりも強さ=正解を取りデッキ選択はTier1を選ぶことがほとんどです。そのデッキが他者の認識的にTier2だったとしても自分の中で合理的な理由があればそれを選択をします。
アイデアガチ とは
アイデアガチは大会プレイヤーなので『勝ち』を目指すものの、ストイックガチと違い挑戦的なデッキ選択や構築を行います。
勝つことと同様に『注目を浴びる』ことが一つの目標設定となっており、新しく登場したテーマや個性的なデッキ選択を行い『このデッキで勝つこと』が目的の一つとなっています。アイデアガチとストイックガチは近い存在であり、環境やその時々に応じてどちらとも言えるプレイヤーも存在します。
エンジョイガチ とは
エンジョイガチは大会に出ることを楽しんでいる層です。デッキ選択や構築は環境を意識することもありますが自分の使いたいものを優先する傾向にあります。
自分の好きなデッキで結果を残したり、環境デッキに勝つことに喜びを感じ、そこを目標に活動しています。
このように、ガチプレイヤーにも3タイプあるのですが、大会に出ているから『勝てれば何でもよいと考えている人達』という間違ったイメージが先行しがちです。実際は勝ちに強く執着するのはストイックガチの人であり、他は勝ち意外にも充実感の要素や達成目標が設定されています。
非大会界隈(カジュアル)
一方で非大会界隈(カジュアル)は、大会に出ることなく自身の所属しているコミュニティやオフ会など、大会以外の場で遊戯王を楽しむプレイヤー層です。
カジュアルプレイヤーは4つに分けられ『コミュニティガチ』『マイナーカジュアル』『アイデアカジュアル』『アニメファンデッカー』です。
まず、気になるのが『コミュニティガチ』だと思いますが、カジュアル層の中でも特殊なので最後に説明します。
マイナーカジュアル とは
マイナーカジュアルは自分の好きなデッキや使いたいデッキを自身のコミュニティ内で使って楽しむ層です。環境一線級のテーマではなく、環境Tierリストにも載らないデッキを使い、同じデッキレベルのコミュニティメンバーと対戦を楽しみます。
エンジョイガチとの違いは大会に出るか否か、と大会を意識するかどうかです。勝つことを意識していますがデッキパワーが抑えられているので手札誘発のような相手の行動を制限するカードよりも自分のデッキの動きを優先します。
アイデアカジュアル とは
アイデアカジュアルは既存のテーマに捕らわれず、独創的なコンボやオリジナルのデッキ構築を目指す層です。他の人が考え付かないコンボをデッキに組み込むことを目標とし、それを対戦によって披露し対戦で驚きや盛り上がりを演出することに楽しみを感じます。デッキビルダーと呼ばれることもあり、意外性の高いコンボを発明するほど他者から評価されます。
コンボの成功率や対戦中の自由度を優先するため、必然的にデッキパワーは二の次になり、対戦中はお互いの空気感を読んで楽しむことを優先できないとお互いの充実感は得られない、難しいバランスで成り立っています。
アニメファンデッカー とは
アニメキャラのデッキを再現しキャラになりきって対戦することに楽しみを感じます。アイデアカジュアル勢と楽しみ方は近い存在のため、空気感を共有しやすいです。
コミュニティガチ とは
そしてコミュニティガチですが、大会に出ずコミュニティでのみ対戦をするものの勝利を追求し環境を意識している層です。コミュニティ内のカーストを上げるためや、自分の勝利欲求を優先してデッキ選択をしているので他のカジュアル層コミュニティメンバーとの共存が難しく、コミュニティ内のパワーバランスや空気感を崩しやすい存在だと言えます。マイナーカジュアルとの共存は比較的しやすく、勝つためにガチデッキを使用している人もいれば、自分の好きなデッキが強化カードによってガチ化してしまう被害者でもあったりします。
このように、カジュアル界隈は大会に出ないからこそコミュニティ内の空気感やパワーバランスの調整が難しく、『充実感』と『勝敗』のバランス感覚や価値観のすり合わせが出来ないと互いが満足のいく対戦を実現しにくいのではないかと考えています。
非プレイヤー界隈
最後に非プレイヤー界隈ですが、プレイヤーでは無いので今回は簡潔に紹介します。
アニメファン とは
遊戯王をコンテンツとして楽しんでいる層です。他のカテゴリーに派生しやすく、クレエイター、コレクター、アニメファンデッカーになったりカテゴリ両立をします。
クリエイター とは
アニメファンと同じくコンテンツとして楽しんでいる層です。動画制作やイラスト制作、コスプレなど遊戯王を自己表現方法の一つとして楽しんでいたり、遊戯王を盛り上げるために活動しています。
コレクター とは
高額なレアカードを収集して飾ったり、飾った写真をアップして注目を浴びることを楽しみにしています。今回分類に入れていませんが転売ヤーに派生しやすいです。
これらが筆者の考える遊戯王界隈のカテゴライズです。
環境(ガチ)界隈は基本、Tier表など環境の強いデッキや大会の勝ち負けを意識していますが、非環境(カジュアル)界隈は勝ち負けよりも対戦の充実感を優先する傾向にあります。しかし、カジュアル界隈と一言で言ってもデッキの方向性にバラツキが大きく、コミュニティ内の方向性が一致しないと充実感を損なうことになるでしょう。
客観視されたガチとカジュアル
今まで話したように、ガチorカジュアルというカテゴライズは大会に出るかどうかで分けられるという話をしてきましたが、客観視されたガチとカジュアルは結局のところ使用しているデッキに依存します。
環境で強いガチデッキを使用していれば『ガチプレイヤー』として見られ、それ以外のテーマを使っていれば『カジュアルプレイヤー』だと見られます。
そのため、『ファンガチ』論争はコミュニティ内で話がこじれやすく、そこから波及して他界隈も巻き込んでの話に進展しやすいのです。『ガチプレイヤーがこう言っていた』というカジュアル勢の主張はひょっとしたら『コミュニティガチ』の主張かもしれませんし、カジュアル勢だと思っていた人が実は『カジュアルガチ勢』だった、なんてことも起こります。
それにより、実際に所属しているガチプレイヤーやカジュアルプレイヤーの実状とはズレた話が広がり、火の無い所に煙が立つのかもしれませんね。
RTして広めてくれると議論が発展して有難いです。
【ファンガチ論争②】
— しらこ@Blog毎日更新🔥 (@peroshirako) 2022年11月20日
『TCGプレイヤーを徹底的にカテゴライズする』#あるきん #遊戯王https://t.co/iIdKPGehm1
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